2011年11月16日水曜日

Office2007 仮想化レシピ入門編( ThinApp )


Office2007 仮想化 レシピ(入門編) ThinApp



3分クッキングみたいな、簡単な手順について書きます。
お約束ですが、くれぐれも自己責任でお願いします。
ちなみに、試食するために作る手順だと思ってください。
お店でお客様に出すような料理の場合は、もう少し
いろいろと、やることがありますので。

私はもっと色々なスパイスを入れていますが、それは今のところ内緒です。
個別のTipsとして公開するかもしれませんが、それは、またの機会に。

あとは、前回の投稿でOffice起動チューニング方法について
書きましたが、今回はチューニング「なし」のオーソドックスな手順です。
http://tunemicky.blogspot.com/2011/11/officetips3.html


アプリケーションの仮想化手順書を、昔からレシピと呼んでいます。
なので、今回もレシピ風に説明します。
【食べる人】
Windows7 SP1 32Bit

【必要な調理器具】
クリーンな Windows7 SP1
( Windows Updateが全て終わっている状態、最新の状態にしておく)
インターネット接続可能な環境
ThinApp4.6

【必要な材料】
Office2007 のメディア(ボリュームライセンス版)
プロダクトキー

【所要時間】
60分

【ポイント】
クリーンな環境と Office2007 のCD-ROMを入れるタイミングに注意
MS明朝 の文字化けを回避するために、MS明朝 「MSMINCHO.TTF」を除去します。

【それでは、お料理始めます。】
1. パッケージ作業を行うPC として、クリーンな環境に ThinApp のみを
インストールした環境を用意します。
2. [ThinApp Setup Capture] を起動します。
Setup Capture の画面が表示されます。[Next] ボタンをクリックします。

3. スキャン環境確認画面が表示されます。[Prescan] ボタンをクリックします。

4. Prescan が行われます。
5. Prescan が終了すると、Install Application 画面が表示されます。
ここから仮想化するアプリケーションのインストールを開始します。
画面右上の最小化ボタンをクリックします。
※この時点では[Postscan> ]をクリックしないでください。
6. Office2007 のインストールメディアをCD-ROM ドライブに挿入します。
[SETUP.EXE の実行]をクリックします。
※ここもポイント。Prescan前にCD-ROMを入れない。自動起動でSetupが起動してしまったら
その環境は、汚れてしまいます。レジストリに書きこんでしまっているため。
7. プロダクトキーの入力画面が表示されます。プロダクトキーを入力し、
[次へ(C) > ]ボタンをクリックします。
8. マイクロソフト ソフトウェアライセンス条項画面が表示されます。
内容を確認し[マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項に同意します(A)]をチェックし
[次へ(C)]ボタンをクリックします。
9. インストールの種類を選択してください画面が表示されます。
[ユーザー設定(C)]ボタンをクリックします。

10. [インストールオプション(N)]タブを選択し[▼Microsoft Office]ドロップダウンを表示します。
[マイコンピュータから全て実行(N)]を選択します。

11. [ユーザー情報(S)]タブを選択し[氏名(E)]・[所属(O)]を入力し
[今すぐインストール(I)]ボタンをクリックします。

12. Office2007 のインストールが行われます。インストールが完了するまで、そのまま待ちます。
13. インストール完了画面が表示されます。[Office Online にアクセス(G)]ボタンをクリックします。

14. IE が起動し[Office Online]サイトが表示されます。[Microsoft Update]リンクをクリックします。

15. [Microsoft Update]サイトが表示されます。[Microsoft Update の使用条件に同意します。]を
チェックして[インストール]ボタンをクリックします。

16. [Microsoft Update]のインストールが完了します。続けて[Microsoft Update]を実行します。
17. [Windows Update]が実行されます。Office2007 を最新の状態にします。
18. [Office2007]関連の更新プログラムを全て選択し[OK]ボタンをクリックします。

19. [更新プログラムのインストール(I)]ボタンをクリックします。
20. Windows の再起動を行ないます。再起動後にログインするとSetup Capture が起動します。
[Continue installation process]を選択し[Next]ボタンをクリックします。

21. Install Application 画面が表示されます。Office2007 のインストールが完了したので
[Postscan > ]ボタンをクリックします。
22. アプリケーションインストールに関する確認画面が表示されるので[OK] をクリックします。
23. Postscan 画面が表示されPostscan が自動的に行われます。
24. Postscan が完了すると、生成する実行ファイルを選択する画面が表示されます。
チェックボックスをチェックすることにより、生成する実行ファイルを選択します。
「Microsoft Office Excel2007」
「Microsoft Office Outlook2007」
「Microsoft Office PowerPoint2007」
「Microsoft Office Word2007」
「Microsoft Office Picture Manager」
「Microsoft クリップ オーガナイザ」を選択し、
その他のチェックは外して[Next >] ボタンをクリックします。
※お好みで、エントリーポイントの設定を行います。

25. Groups 画面が表示されます。そのまま[Next >] ボタンをクリックします。
26. Isolation 画面が表示されます。そのまま[Next >] ボタンをクリックします。

27. Sandbox 画面が表示されます。そのまま[Next >] ボタンをクリックします。
28. Quality Assurance Statistics 画面が表示されます。[Next >] ボタンをクリックします。
※詳細は以前の投稿を参照ください。
http://tunemicky.blogspot.com/2011/10/thinappquality-assurance-quality.html
29. Project Settings 画面が表示されます。そのまま[Next >] ボタンをクリックします。
30. Package Settings 画面が表示されます。そのまま[Save >] ボタンをクリックします。
31. Save Project 画面が表示されます。仮想アプリケーションのプロジェクトが保存されます。
32. Warnings 画面が表示されます。そのまま[Next >]ボタンをクリックします。
33. Ready to Build 画面が表示されます。プロジェクトの保存完了後、
仮想アプリケーションのビルドを行ないます。[Build >] ボタンをクリックします。
34. Build Project 画面が表示され、ビルドが開始されます。
35. [Finish] ボタンをクリックします。
36. 以上でOffice2007 のパッケージ作業は終了です。


【MS明朝の問題について】
※日本語環境の場合のTipsです。
このままだと、Word2007 を起動してMS明朝を選択すると、文字化けしてしまいます。
そのため、仮想環境からMS明朝を除去して
再Buildを行います。

プロジェクトフォルダ配下に収集されている%Fonts%フォルダに含まれるMS 明朝ファイル
「MSMINCHO.TTF」を削除します。
※MS明朝はWindowsに標準でインストールされているため、仮想環境から削除しても大丈夫です。


【まとめ】
Office2007 の仮想化は比較的簡単です。
しかしながら、本気で色々とアプリと連携させたり、実際の利用環境の場合に
インストールされているOfficeのバージョンとの絡みで、おもった通りに動かない事もあるかと思います。
まずは、以前に投稿した「アプリ仮想化の成功率を上げる5つのポイント」を参照ください。
http://tunemicky.blogspot.com/2011/10/5.html
【5つのポイント】
  1. クリーンなOSを利用する
  2. アプリのインストール方法を熟知する
  3. リハーサルを必ず行う
  4. 動作検証をステップ毎に実施する
  5. 仮想マシンを活用する

また、問題が発生した時などは、「4.動作検証をステップ毎に実施する」を必ず行うことで
問題の切り分けがスムーズにいくと思います。


【その他】
ファイルの関連付けからの起動に関してのTipsもありますが
まずは、ファイルの関連付けの仕組みについて、以前の投稿も参照いただけると幸いです。

「ファイルをダブルクリックしてからアプリが起動するまで」




【参考】
Step by Step Instructions on How to ThinApp Microsoft Office 2007
http://blogs.vmware.com/thinapp/2008/10/how-to-thinap-1.html
特に20番目The following are suggested post-capture customizationsからの手順は、必見です。今回のレシピでは行なっていませんが、やったほうが良いでしょう。


ThinAppオフィシャルのユーザーガイドにはOutlookに関するTipsがあります。(thinapp 4.6.1 日本語ユーザーガイド)
http://www.vmware.com/files/jp/pdf/support/VMware-thinapp461-user-guide_PG_JA.pdf